◆根来叶の人 『友寄英正』 合掌

沖縄の島には、ニライカナイ(理想郷)の伝説がある。

一つは、征服者の冷たい北風に煽(あお)られた時代に…
島人が…、 優しく温かい… 『南風』 を求め…
その南風(ぱいかじ)が吹く方向… 南のハテに、
南波照間(パイパテローマ)・南与那国(パイドナン)として… 
ニライカナイは、蓬莱仙島のように… 外に存在すると云う説。

もう一つの説は…
そんな理想郷(ニライカナイ)を、自分自身が根強く持って
今、自分のいる場所(海の底・地の底等々)を、掘り起こし… 
ニライカナイ(根来叶い)と、底(根っこ)に存在する宝物(本質)を…
掘り興し… 根本を発見し、発明すると云う説がある。

南を開く 『開海(かいなん)』 に、友寄氏は生まれた。
自分自身の根元をしっかり確立するため…
敢えて沖縄的な 『金城(きんじょう)』 と云う 『氏(うじ』 を使い…
島の夜明けを待ち望み、彼は 『朝夫(あさお)』 と名乗った。
情熱で燃え上がる熱い心(アチ、コ―コー)を…
常に、さ(冷・醒・覚)ました眼で視る… 金城朝夫(友寄英正)。

島が流されそうになった時… 彼は島に 『網』 を掛けさせ守った。
島の海流を知るため… 漂流物の 『やしの実』 を拾い、学ばせた。
行政が廃棄しようとした資料に、価値を見つけ保存した。
多数決で決められ… 少数が切り捨てられるのがイヤで…
いつも、マイノリティ(少数派)も 生きられる方法を模索した。

上辺だけで語られるのを嫌い、
生活から来る『方言』を使い、『中央(裁判所)』 で 闘争をもした。
ソーロン(盂蘭盆)で、魔物(マジムン)退治に使用する…
島の文化の爆竹(パーシンゴー)で国会にいる魔物(マジムン)を
払い清めるため企画し… 祭(豊年祭外)の再現で島の解放を祈った。

通りすがりの 『ヤマ師』 や 『タダ乗りしようとする輩』 を見分け…
サファリアルックで武装し… 愛車の 『四駆のジムニー』 を駆使し…
記憶が曖昧になる前に… 大きなビデオカメラで 『記録』 し…
中央のTVで放映し…  島の現実を 『物証』 として残した。

今、島は地元産の土産のない観光業(第三次産業)が盛んである。
本来は、自然を生かした足腰の強い第一次産業(農業・漁業外)から…
波及する加工業の第二次産業… そして第三次産業の観光サービス…
そういう順序が、自然はずなのに… 
順序を無視した、手っ取り早い… サービス業バカリが先立って…
生産性がなくなり… 『島が歪(いびつ)になっている』と… 彼は嘆いた。

島を愛し… 島の隅々まで… 四駆で、這いずり巡り… 
歩く百科事典と呼ばれ… 中央にも太いパイプを持ち…
頑張っているシマンチュに… 優しい南風を… 送り続けた人…
5月1日の赤旗が舞う、メーデーの祭典の日… 彼は逝った。

寝てる島を起こし、本当に島が元気になるように…
辛い島の歴史を… 『恨み』としてではなく… 『祈り』として… 
いろんな興行を通じて… 興業の芽が育つの見守り… 実りを夢見た…

島の応援団長 『金城朝夫(友寄英正)さん』 …
貴方の理想郷(ニライカナイ)から… いつまでも見守り続けて下さい。
        …合掌…

※これは『情報八重山11月号』の、諸先輩方の話しを引用し…
 自分自身が『友寄氏』から訊いた記憶を記録として書きました。

                     怪盗ブリックス
posted by 南来成作。。 at 17:00 | 石垣島を考える